先日、たまたまヴィダルサスーンのインタビューを見ました。
2012年5月9日に84歳で亡くなられたサスーンですが、
そのインタビューは亡くなる一か月前に撮られたものでした。
晩年の彼が、その半生を語ったインタビューだったのですが、
旧態然とした美容業界に独自のヘアカットで勝負してきたサスーン。
ロンドンの孤児院で育ち、戦争と貧困とハサミ一本で生き抜いた
サスーンの一生はとても興味深かったです。
彼が初めて自身のヘアサロンを持ったとき、
「こんな髪型にしたい」というお客様の要望には耳を貸さず、
「あなたの骨格を見て、瞳の奥に輝きを生む髪型を作ります」
と説明、納得してくださったお客様にだけ施術をしていたそうです。
その後、ファイブポイントカットと呼ばれるサスーンカットが
10年の歳月ののち生まれたそうです。
「瞳の奥に輝きを生む髪型を作る」という信念。
私たちが日ごろ生徒さんたちにメイクをするときに心掛けていること、
「心に輝きをもたらすメイク=エンライトメントメイク」
にも深く共鳴し、なんだか、感動してしまいました。
今までヴィダルサスーンのヘアカットは当時としては
「斬新でアート・・・流行の最先端を作り出してきた」
というイメージしかなかったのですが、
その根底でヴィダルサスーン本人が目指していたのは
「本人さえも気づいていない美しさを引出し、
それを提案、その方の瞳の奥に輝きを生む髪型を作り出す」
ことだったのだと・・・。
亡くなる直前の84歳にして
「今もまだ勉強中です」というサスーン
めちゃくちゃかっこよかったです
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